8/9(日)、広島市のアステールプラザ(大ホール)で開催されたダンス公演に愛美(あみ)を連れて行きました。
愛美が通っていたヒップホップダンススクールHDC(広島ダンスカンパニー)が毎年開催する公演で、今回が10周年の記念公演になります。1日2公演で2日間に渡って行われます。
愛美は第1回から毎年ダンサーとして参加していましたが、第6回出演の2ヶ月後に倒れ、その後の第7回と8回は病院のベッドからの応援でした。しかし昨年の第9回の公演に招待され、病院から外出して客席から応援しました。
そして今年も招待していただきましたが、なんと今回は公演最後のファイナルステージで出演者のみんなと一緒に舞台に立つことになったのです。
当日の愛美は朝から緊張気味でおとなしい感じがします。出演者としての緊張感がよみがえっているのかもしれません。
ファイナルが近づくと客席を離れ、建物を一旦出て楽屋口から舞台裏に向かいました。舞台袖で待機です。
愛美が再びみんなと同じ空気、同じ場を共にできる時が来ました。亜美ちゃんもあんちゃんも・・・仲間が泣いてくれています。舞台を行き来する先生や生徒たちが愛美に声をかけてくれます。
そしていよいよファイナルステージ。一緒にダンスをしていた仲間たちが車いすの愛美を連れて舞台へ出てくれました。囲んでくれています。
みんなと一緒に舞台に立った愛美は、いま何を感じ、何を思っているのでしょう。愛美には語る術はありませんが、その表情に強い思いが表れているようでした。
幕が下りた舞台でも、舞台裏に戻ってからも、みんなが愛美を囲んでワイワイガヤガヤと話しかけてくれました。次の公演が迫っているにもかかわらずありがたいことです。
アイミ先生が車いすを押して、ある楽屋に連れて行ってくれました。「憶えてる?ここで一緒に休んだよね。」 そうです、第6回の公演のとき愛美は朝から38度の熱でしたが、絶対に踊ると強い意志を示し、この楽屋で休みながら最後まで踊りきりました。
先生には大変お世話になりました。
そしてその時のことを憶えてくれる方もいらっしゃいました。「大丈夫か?」と声をかけると、愛美は「大丈夫です」としっかり返事したそうです。踊りたいという姿が今でも忘れられないと言ってくれました。
公演に参加し、改めて愛美は本当にダンスが好きなこと、そして多くの人に見守られ支えられていることを実感しました。みなさんありがとうございました。
愛美が倒れたのはH23/8/4の夕方でした。今年、私は会社でその時を迎え、自席で震える手を握りしめていました。
しかし4年という月日は、愛美に起きたことのインパクトを世間から忘れさせようとしています。今回のダンス公演でも、何故車いすに乗った女の子がステージにいるんだろうとお客さんの多くが思ったかもしれません。ダンススクールの生徒さんたちや関係者の方たちの4年間の移り変わりを考えれば、仕方ないことだと思います。
このことは、愛美を取り巻く全てのことで言えます。愛美を理解してもらうためには、知ってもらう努力を継続しなければなりません。
愛美は4/23に18才になりました。制度では児童福祉法の「障害児」から障害者総合支援法の「障害者」になります。愛美が社会の中で、地域の中でみんなと一緒に楽しく暮らしていけるようにしてやりたいですね。これからもよろしくお願いします。

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