2016.10.16(日)
愛美は5年間続けてきた入院生活に区切りをつけ、今年H28.4.25から在宅生活に移りました。
愛美には、
 ・安全安心な暮らし、楽しい幸せな人生を送れる場をつくってやりたい
 ・四肢体幹麻痺や嚥下障害を少しでも改善・回復し,意思疎通ができるようにしてやりたい
と考えています。
安全安心という点では病院に勝るところはないでしょう。しかし,入院患者のほとんどが高齢者であり、病院、病室という閉じられた空間での生活は社会とのつながりが限られること、そして長期入院のためリハビリが激減し、今後はほぼなくなってしまうことなど,愛美にとって病院が最適な場所ではなくなりました。
退院後の選択肢は施設か在宅ですが、施設では病院と同じく積極的なリハビリが望めないため、自ずと在宅を選ぶことになります。
生まれ育った地域でもう一度みんなと一緒に暮らすことを実現してやりたいと考えました。
在宅では、重度の障害を持っているため、たくさんの方々に支えられて生活しています。訪問介護(ヘルパー)は6つの事業所から、毎日5~6回、毎回女性2名で来られます。また、訪問看護が週3回、訪問リハビリが週4回(PT2、OT1、ST1)、訪問入浴が週2回、デイサービスが週1回(入浴あり)、訪問学級が週3回、訪問診療が月2回などです。総勢で50名以上の方が自宅に来られています。
ただし、たん吸引や薬、白湯、食事の注入など医療的ケアは家族が実施する必要があります。
在宅を開始して5か月半が経過しました。
多数のヘルパーさんや看護師さんなどへの指導、医療的ケアの実施の負荷は大きく、家族は日々の生活を維持するのが精一杯です。妻は毎日指導を繰り返すものの未だ定着しないことへの苛立ちや責任、そして毎日10数名の方が出入りされること自体に心身共に疲れ切っています。
また、私もこれまで実施してきた愛美に関する活動が滞ってきていることを実感しています。愛美に効果がある治療法やリハビリはないのか、愛美のことを多くの人に知ってもらいたい、愛美が楽しく幸せに暮らしていける場はないのか(つくれないか)、現行の制度やしくみをもっとよくしたいなど、愛美の人生を方向付ける大きな取り組みに対して力を注げない状況です。さらに、散歩やストレッチなど愛美への直接のかかわりも減ってしまいました。
在宅が良い悪いではなく、生活環境とその中での役割が変われば、取り組み方法も変わる必要があります。
今までの生活の延長線上で何とかなるようなことではないのです。
見直して再挑戦です。

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